クルーザーでの魚の狙い方

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ここでは、クルーザーの特徴を有効活用した魚の狙い方を説明します。
魚を狙う道具として、クルーザーには漁船よりも明らかに有利な点があります。
漁船と比べた場合の魚を釣る道具としてのクルーザーのメリットは、
①高速・長距離移動が得意である(沖釣り特急船)
②運動能力に優れ、小回りが利く(大物対応バトル船)
の2点です。①は、船底の設計からくるもので、船底を深くV型になっているので、船が波でジャンプしてしまっても着水があまりきつくないので、ジャンプするぎりぎり手前のスピードでの走行を楽にこなせます。クルーザー以外の船がジャンプしまくると、連続で殴られた感じで、かなり不快になります。また、クルーザーには独特の燃費特性があり、一番燃費がいいのは、トローリングスピード、次に巡航速度、一番燃費が悪いのが、最高速度と、トローリングスピードと、巡航速度の間の中途半端な速度です。これが理由で、クルーザー所有者は、好んで巡航速度域(約20ノット:時速40㎞/h弱)での走行を行います。これが、漁船だと、経済速度は、6~12ノットの間で、多くの船が8ノットが一番の経済速度域になります。ですから、多くの漁船を使った遊漁船の船長は、8ノット(時速15㎞/h)くらいで移動しようとします。エンジンが大きければ、(約20ノット:時速40㎞/h弱)での移動はできますが、燃費が3倍くらいかかってしまい、お客さんからいただいたお金を、燃料代で浪費してしまうことになってしまいます。ですから、漁船を遊漁船に利用した場合、お客様へのサービスよりも儲けを優先させるなら、遠くへは行かず、ゆっくり走ることになります。一方、クルーザーの場合は、超ゆっくり走るか、巡航速度で走るかの選択になります。遠くに行くかどうかは設定された値段によりますが、早く遠くに行ってこそクルーザーだと思います。クルーザーにはもう一つのメリットとして、くつろげる、広めの船室があります。エンジン音が静かで、普通の声の大きさで会話もできますので、遠くのポイントへ移動する間、休んで体力を温存しておくか、怒鳴らずに楽しく会話することができます。そうして、ポイントへ着くと、移動時間があまり削られていないので、比較的長い間釣りを楽しむことが出来ます。帰りは、みなさん楽しく遊んで疲れていますから、たぶん、船長以外は、くつろげる船室で全員爆睡です。
②は、船の長さが短く、幅が広めになっている点、そして、エンジンが二つあるか、もしくは、船内外機か、船外機になっているかが加わると、その場で向きを変えるスピードが速くなったり、バックでの移動で向きをコントロールできたりします。船体が細く長く、エンジン一基の漁船だと、急な旋回が不得意で、バックの移動は、直進移動しかできません。変わり種のクルーザーにヤマハのFR-34 というのがありますが、これは、船底はVが比較的深くなっていますが、クルーザーとしては、細く、長く作られていて、エンジン一つでシャフトの駆動になっていますので、乗り心地は、クルーザーですが、小回りは漁船に近く、バックは直進のみになります。運動能力の高いクルーザーだと、何がいいかといえば、釣れた魚の動きに合わせて船の位置決めを細かくコントロールしやすい点です。例えば、表層を泳ぐような大物がかかった場合に、磯に近い場所にいる場合は、危険にならない範囲で、なるべく船を磯側に、魚を沖側にいるように位置をとるようにします。そうすると、魚が急に走った場合に、根ずれを、防ぐことができます。また、大物の魚と船の間には釣り糸があるわけですが、これは、糸への負担をなるべく少なくするためには、なるべく、曲がらずにまっすぐにしておく方が有利です。そうすると、急旋回が得意なほうが、有利であるし、また、急に魚が長距離釣り糸を出した後にそれを速めに巻き取るには、バックで移動の向きをコントロールできるほうが有利になります。したがって、クルーザーのほうが大物をゲットしやすいという風になります。もともと、それを指向した設計なんでしょうけれども、、、、。
漁師は、燃料代を使って魚を取っていますから、売上=釣った魚の値段ー燃料代ーその他消耗品の式で収入が決まります。したがって、遠くに行けばいくほど燃料代がかかるので、お魚が大量につれる必要があります。また、遠くに行けばいくほど、天気が悪くなったときに、逃げるのに時間がかかるので、安全上のリスクを抱えることになります。したがって、エンジンが小さい小型の漁船だと燃費を気にせずに遠くに行けますが、遠ければ遠いほど、天候悪化時のリスクを抱えることになります。また、遠くへはスピードが速ければ十分な釣り時間が確保できますが、そうでなければ、釣っている時間が短くなります。残念ながら、小さな漁船だと、よっぽど天気がいい状態でなければ、遠くへ出漁することはできなくなります。今度は、漁船のサイズが大きくなると、天気が悪くなっても少しは大丈夫なので、遠くに行く場合、船中泊を行うことになります。そうして、多くの小さな船がなかなか行けない、魚が多い遠くのエリアに行って魚を大量にとることになります。但し、燃費のそれほど良くない大型船が長距離移動して燃料を大量に使うわけですから、高速の移動は行いません。
この状況を理解すると、クルーザー船の最大のメリットは、日帰りで行け、釣りの時間を確保できる範囲で、なるべく遠くまで高速移動して、魚影の濃いところで、魚を狙うことができることです。フィッシングトムトムでは、各漁港から適度に離れた魚影の濃いエリアを主な活動場所としてお客様を案内します。